Courtroom drama, Terror

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PhotoGrid_1471137404726俳優・橋爪功さんの朗読とジャズピアニスト・小曽根真さんの演奏のコラボステージ「テロ」を見てきました。「テロ(Terror)」は、ドイツ人作家、フェルディナント・フォン・シーラッハの戯曲です。J:COM と AXNミステリー 主催の企画でした。

トロッコ問題も引き合いにしつつ、7万人のスタジアムの観客を守り、162名のハイジャック機を撃墜した少佐の裁判が展開します。検察官と弁護人がそれぞれの意見を述べたあとで、有罪か無罪かは、観客の投票によって決定するという、興味深い展開。多数決で多い方の結末のみが上演されました。

この日は夜の部を鑑賞、その後のアフタートークによれば、昼の部と結末は同じだったそうですが、舞台の橋爪さんは、逆転を狙ったお芝居をされていたのだとか。来週は兵庫でステージがあるとのこと、どんな展開になるやら、新しい興味を覚えました。

審議の開廷から弁護人陳述まで、台本片手の橋爪さんが途切れることなく複数の人物を演じ分け、小曽根さんのピアノがそれら情景や個々の人物の感情を彩る、たいへん濃い1時間45分でした。休憩をはさんでラストの結末。作品含め、事前知識なくのぞんだので、思いの外、集中力を要するこのステージに若干の疲れを覚えたものの、終わった感想は、面白かった!です。

東京創社の書評記事によると、世界各国ですでに展開している同ステージの結末は、6割が無罪だとか。演者やその国の国民性などにもよるかもわかりませんが、興味深いことこの上ないです。

正直なところ、小曽根さんのピアノをもっと聞けたら嬉しかったな、との気持ちはありますが、楽しいアフタートークも含め、いい時間を経験できたことに感謝です。ありがとうございます。