2015年の年始をはさんでクリミアを訪問してきました。クリミア観光スポットをドドンと案内していただいたので、備忘録的にご紹介します。
まずはヤルタのリヴァディア宮殿(Livadia Palace, Ливадийский дворец)。1945年にソ連のスターリン、イギリスのチャーチル、アメリカのルーズベルトという連合国のトップが集った「ヤルタ会談」が行われた空間。もともと、1911年にニコライ2世の夏の別荘として建てられた宮殿。現在は博物館として公開され、1階はヤルタ会談の様子の再現。2階はニコライ2世関連の家具や写真が展示されています。豪華で美しい空間です。
冬に訪れたので実感わかずながら、温暖な気候に恵まれたクリミア半島特に南沿岸は黒海屈指の保養地として知られ、かつての皇帝や貴族たちはこぞってこの地に別荘を建てたそうです(DTACウクライナ観光情報局より)
なお余談ながら、クリミア中心地のシンフェロポリから南沿岸ヤルタまで、約86kmを結ぶトローリーバス(Crimean Trolleybus)は世界で最も長いトロリーバス路線なのだそうです。クリミア内の一般交通手段は主にこのトローリーバスまたはバスだそうです。
アルプカにあるヴォロンツォフ宮殿(Alupka Palace/ Vorontsov Palace)にも訪れました。こちらは19世紀半ばにイギリス人建築家の建てた、ヴォロンツォフ伯爵の宮殿。ヤルタ会談の際、チャーチルが滞在した宮殿だそうです。
宮殿の山側がイギリスのチューダー調、海側がアラビア調と、異なる外観を持っています。過去、海を隔てたアラビア諸国との交流があったことがよくわかり、興味深かったです。内装は比較的愛らしい空間が多いように感じました。
唯一青空の見えたこの日、やはり沿岸部のアルシュタ(Алу́шта)の街を散歩。池の像が凍り付くほどの気温ながら、陽射しを頼ってなのか、かなりの人がビーチへ繰り出していました。夏は、さぞたくさんの人でごった返しているんでしょう。
ビーチへ続く道にはお土産やさんが軒を連ね、貝細工、アクセサリー、木や石の置物、Tシャツ、冬ならではのニット手袋や靴下などなど・・・オフシーズンながらしっかり営業していました(笑)。
クリミア戦争の舞台になったセヴァストポリも訪れました。ソ連時代に、クリミア戦争と第二次世界大戦での攻防戦の奮闘を讃え英雄都市の称号を与えられたそうです。
港周辺に、関連モニュメントがいくつも配されていて、案内されながら、歴史的知識の浅さを反省したひと時でした。。。
有名な、崖の上に建つツバメの巣を遠くから眺めることしかできなかったのが、若干残念でした!
<番外編> 観光名所ではないかもしれませんが、鍾乳洞(Marble Cave, Crimea)とロシア風 サウナ(バーニャ Баня)も体験してきました。
鍾乳洞はずいぶんと山の中にあり、山道の凍り付いた木々が寒々しい空間でしたが、洞内は年間一定9度だとか。こんな時期、我々以外にお客はおらず、広々とした美しい空間を独り占めできたひと時でした。
数々のクリミア名所を駆け巡って新年まで迎えたという、いってみれば怒涛の一週間でした。こんな形でむかえた2015年、楽しく幸多きものとなりますように。
あらためてクリミアの地と、私たち夫婦を迎えてくれた友人一家に感謝です!!!
【世界新聞】「クリミア半島」が世界の観光地トップ20に選ばれるほど美しい(2014年5月9日)
【毎日新聞】EU:クリミア制裁へ 投資や観光を禁止(2014年12月17日)