秋、紅葉の季節、ここドイツでも、木々が色づいてきたもの、すでに葉を落としているもの、さまざまです。
という季節の話とは少し離れて、愛用しているマグカップの紹介です。このマグカップ、お湯を入れると色が変わります。LEONARDOというドイツのガラスウェアを扱うメーカーの品物です。PILOTが出している消えるボールペン「フリクション FRIXION BALL」に使われている、温度が変わると色が変わるインクを適用したものです。お茶を入れるとマグの柄が変わるものは記憶していましたが、全面の色が変わるこちらは、シンプル具合が愛らしくて愛用しています。
さて、この色の変化について、少しひも解こうと調べてみたところ、この温度変化で色が変わるインク「メタモインキ」は1975年にPILOTが開発してもので、これに改良を重ねて30年、フリクションの誕生に至ったそうです。開発者魂もさることながら、知財の観点でもたいへんな努力を重ねていらっしゃるんだろうと思ったのでした。フリクションシリーズ、ボールペンにはじまり、サインペン、蛍光ペン、色鉛筆、ついには消しゴムまで登場。世界中で扱われているそうです。2012年時点データで発売以降6年間で累計売上本数が4億超とのこと。バカ売れです。
そもそもの熱で色が変わる現象は、サーモクロミズム thermochromismと呼ぶそうです。このように、分子が色を変える現象は、ほかにも各種あるそうです(色の変わる分子〜クロミック分子〜)。色が変わる現象で、また何か面白いものを見つけられたらうれしいです。
昨日、雨が降ったりやんだりを繰り返していて、最後の最後にやってきた土砂降りの後、2本の虹が見えました。写真には一つしか見えません。